30年前の今日は、高校を卒業して生まれて初めて新しい生活のために地元を離れた日でした。
卒業シーズンを迎えた3月ももうわずかとなりました。月末になるといよいよ地元を子供達が旅立つ時になるんですよね。
高校を卒業して30年
今から30年前の今日、ボクも高校を卒業して初めて新しい生活のために地元を離れる日だったんです。
今考えるとつい最近のように卒業式のこと思い出します。
悲しいよりも、この町から出ていける都会で生活ができるんだと考え、胸を膨らませていました。
そんな気持ちも卒業式を終えて、4月から始まる新しい生活のために、同級生を一人づつ送って行くと、だんだんと心の中が寂しくなっていったのを思い出しました。
地元高校を卒業すると床屋の修行をするために名古屋に行かなくてはいけなかったんです。
当時は技術を磨きに行くことを修行と言って、縦の掟が厳しい世界だったんですよね。
修行に行くまで遊び呆けいていた
給料もお小遣い程度しかもらえず、一番お金を使いたい年齢の時にこんな感じになるのはわかっていたので、卒業して勤め先に行くまでの間は羽を伸ばしてました。
毎日のように暇を持て余し、麻雀に酒と同じような友達と遊んでいたんですが、そんな友達も3月の末が近づいて来ると一人二人とだんだん地元を離れて行きまいした。
ボクは勤めるところは名古屋ということで、一番最後まで地元にいたんです。
そして高校を卒業してからの楽しかった時間はすぐに過ぎてしまい、いよいよ自分がこの町を離れないといけない時が来ました。
やはり町を出るのは本当は寂しかった
30年前の今日、本当は駅のホームまで見送りに来てくれるはずの家族も、店が忙しく家の前で別れて、一緒に遊んだ友達もみんな町を出て行って誰もいませんでした。
しょうがないので一人きりでホームに行き、荷物は先に送ってあったので高校の時に使っていたスポーツバックに少しの荷物を入れ電車を待っていたんです。
その時のなんと言えない寂しさ、ついさっきまで何も感じなかったのに、いよいよこの町とお別れだと考えると辛くなってきました。
浦川駅のホームで感じた3月とは思えない冷たい風と、その風に乗って漂ってきた実家の近所のホルモン屋の匂いが今でも忘れられません。
これからこの町を離れる人に「いつでも戻っておいでよ」って、そんな言葉をかけて送りだしてあげたいなって感じました。